Lylet Hob
涼しくなり夏の終わりを感じるようになると、オリエンタル音楽が無性に聞きたくなります。
ウム・クルスームの名曲の数々、美しい音楽に出逢えたのもベリーダンスのおかげですね。
『Lylat Hob』
作曲 Mohamed Abdel Wahab
作詞 Ahmad Shafiq Kamel
歌手 Oum Kalthoum
Lylat Hobは愛の夜という意味、とても幸せな愛の歌です。
原曲は50分以上の大作で、ベリーダンスの曲で知られているのは前奏の部分です。
ウム・クルスームはエジプトにおいてそれは偉大な歌手で、そもそもエジプト人は歌を歌えることは当たり前のことなので、歌手ではなくモトレブ,タラブなどと呼ばれています。
タラブとは、神様と繋がった境地のことを言います。
気持ちを揺さぶられるような深い感動を与えてくれることを意味します。
またウムクルスームの曲を初めて踊ったのがSuhair Zakiというベリーダンサーです。
当時、ウムクルスームは自分の音楽の品位が落ちるのではないかと心配していたそうですが、彼女の踊りを見たワッハーブが、彼女なら心配ない、歌うことでこの曲を表現するのと同じように、踊ることで表現しているのだと言っていたという一説があります。
イスラム社会の中でのベリーダンサーの立場など考えると、スヘイラの勇気は相当なもの・・。
彼女たちのようなクラシカルなベリーダンスを見ていると、派手な見かけ上のパフォーマンスやテクニックではなくもっと内面的な感情を表現するのが本来のベリーダンスだと思います。
ですがこれほど滑らかに体を動かせるようになるのは、思った以上に難しく修練を要しますね。