緊張との向き合い方
ステージやショーで踊るのに必ずついてまわる’’緊張’’
皆さんどんなふうに向き合ってきましたか?
私もベリーダンスで初めて人前でソロで踊る経験をした時、緊張で怖くて不安でいっぱいでした。
当時の先生に、先生は緊張しないのですか?と聞いたら、
緊張というか・・武者震いに近いような、ワクワクとドキドキの高揚感だと仰っていて、
大物の人は器が違うのだと思っていました。
その後、たくさんの先生たちとも緊張についてお話しする機会があり、本当に何十年やっていても緊張はすると、
トップダンサーの先生でさえも仰っていて、性格や考え方による部分も大きいのかと思いました。
私は一時、人と話したり関わったりすることが苦痛な時期がありました。
その頃の自分は、人からの目ばかり気にしていました。
こんな風に思われてるのではないか、とか楽しく話して帰宅した後でも、
あの時の発言、こう受け止められてしまっていたらどうしよう…とか。
その頃は踊る時も、下手だと思われるんじゃないか、
途中で踊れなくなったらどうしよう、
振りを間違えて失敗したら、、そんな思い込みばかりで緊張していた気がします。
この頃の自分を振り返ると、自分のことで頭がいっぱい。
それと自分の欲(エゴ)
これは嫌、やりたくない、思いが通らず不満な気持ちなど、
大半が自分のことしか考えられていない状態でした。
実はダンスって、自分のエゴがものすごく出やすかったりします。
人は必ず持っているものなので否定するものでもないし、上手に付き合えば原動力にもなる。
特にベリーダンスはソロで踊ることが多かったり、女性美を表現できる踊りが特性でもあるから、
表現を追求することより、残念ながら自分のエゴを満たす方に向かってしまう人もいます。
もし、緊張の奥にあるものが、自分の自信のなさだったり、マイナス思考が働いている状態だとしたら、
自意識過剰で自分のことばかり考えている状態なのです。
その状態でステージに上がると、力みすぎて苦しい踊りに見えます。
自分の殻に閉じこもり、仲間同士心を通わす余裕もなく、一人不協和音を生じていることに気が付かなかったりします。
ステージに立つということは、自分一人の力でできることではなくて、
たくさんの人の思いで作られていて、みんなと心を共鳴させることが、
素晴らしいと感じるショーを作れるのではないでしょうか。
良いものを作ろうという、適度な緊張感は良いことだと思います。
どこかピリッとした雰囲気も、日常では味わえない良い刺激となります。
みなさんも緊張と良い付き合いをして、メンタルやパフォーマンスの向上に役立てていきましょう。